われわれはある組織や集団の一員であると自覚すると、集団内のルールやモラルに同調しようとし始め、他のメンバーにも同じことを期待し、メンバーを「仲間」、集団外のメンバーを「敵」とみなしやすくなります。
わかりやすく言うと、狭いエリアでは「町内会」「同部署」「同学級」。少し広げると甲子園などの「同県人」がそれにあたります。
これが良い方向に向かえば一致団結して集団の力を発揮しますが、しばしば暴走して敵対すると、暴動を起こしたり争いに発展したりもします。
お祭りやサッカーなどのスポーツで見られる光景です。
こうした心理を「集団規範」といいます。
人間は思ったよりも簡単に敵対関係を作ってしまうものなのです。
しかし、集団同士が敵対すると全員が損をするけど、協力し合うことで全員が得をする状況を考え出すことができるのも人間です。
この心理の有名な実験に「ロバーズ・ケーブ実験」があります。
「対立」ではなく叡智を尽くして「共栄」に向かいましょう。